ダイバーシティー&インクルージョン時代におけるCDOの役割
ウェーバー・シャンドウィックはコーポレートコミュニケーションに特化した同エージェンシー傘下のUnited Mindsおよび米国の世論調査エージェンシーのKRC Researchと共同で、近年多くの企業で推し進められているダイバーシティー&インクルージョンに関する調査を実施し、調査結果に基づいたリサーチ”Chief Diversity Officers Today: Paving the Way for Diversity & Inclusion Success”を発表いたしました。
本調査は、ダイバーシティー&インクルージョンに取り組んでいる企業の実態と事例を把握することで、今後導入を検討している企業の施策の方向性を明確にすることを目的に、以下の項目を中心にアンケートを行いました。(アンケ―ト対象:売上高5億ドル以上の米国企業に所属するダイバーシティー&インクルージョン担当者)
- 経営戦略に沿ったダイバーシティー&インクルージョンが遂行されているか。また、その場合の成功事例について
- 近年新しく設置されているチーフ ダイバーシティー オフィサー(CDO)の役割、責任、および課題
ダイバーシティー&インクルージョンの取り組みが企業目標に沿って戦略的に策定されているか、という問いに対して、39%が「非常に沿っている」、約半数の46%が「沿っている」、残りの14%が「沿っていない」という結果になりました。また、ダイバーシティー&インクルージョンを導入することは企業側にもメリットが多く、レピュテーションや業績向上にもつながると共に、採用や雇用に良い影響をもたらすと考えている企業が多いことが判明しました。「非常に沿っている」と答えた企業の内、66%の経営層がダイバーシティー&インクルージョンは業績向上の重要な要因となると見据え、「沿っている」や「沿っていない」と答えた企業に比べ、ダイバーシティー&インクルージョンを重要視している企業ほど、経営に好影響を与えていると感じていることがうかがえます。
なお、新しい役職としてのチーフ ダイバーシティー オフィサー(CDO)がこの先12か月から18か月の間に着手すべき業務については、①採用の促進と人材の定着、②ダイバーシティー&インクルージョンに関するトレーニングやL&D、③ダイバーシティー&インクルージョン文化の社内浸透がそれぞれ33%と同率で挙げられ、ダイバーシティー&インクルージョン本来の目的達成のために、担当部署そして組織全体は数々の課題に直面していることがわかりました。ダイバーシティー&インクルージョンがビジネスに好インパクトを与えるという成功事例を作ることは喫緊の課題であり、また、組織全体では企業文化として浸透させるためにも、社員の巻き込みが重要と考えているようです。
リサーチ全文はこちらからご覧いただけます。(英文のみ)